知り合いの話の上、酒の席での話なのでどこまで本当かは分からない。
結婚した妻の実家が、
仕上がってきた洋服をアイロンして包装して納品する
という、内職のような仕事をしている。
さらに従業員を5人も6人も雇っていて、その事業場の場所も借りているという。
30年だか40年だか続いていて、結構な有名企業からの依頼もあるらしい。
私は、そういう下請けの仕事もあるんだなとすこし驚いた。
てっきり服を作ったメーカーがそのまま包装もしていると思っていた。
思えば、内職の仕事のほとんどは包装だった気がする。
服もその点では一緒かー、と最初はそこに興味を持った。
しかし話をしていく上で、従業員がそんなにいたり、場所も借りていたりと
まぁまぁな売上と利益があるんじゃないか、そんな邪推な事も聞きたくなる。
話によると、その妻の実家の家計はその仕事で成り立っているらしく
まぁまぁ儲かっていることは想像できた。
自分の仕事上、そうなると経理とかそんな仕事も増えてくるだろうから
結構大変だねぇ、と話を振ると一気に話の風向きが変わった。
そんな人はいない。
と言うのだ。
えーじゃぁ税理士とか会計事務所に丸投げ?ちょっともったいないね
という風な話をすると、
そんなような気配はない。
と言う。
ん?ちょっと待って?無申告でやってるって事?
話している本人も信じられない様子で、恐らくそうだと言う。
事業主(妻の両親)とも話をしたことがあるが、
まだ1回もバレてない、バレたら辞めようかなとも話しているらしい。
通常では考えられない。
たとえ闇でやっていたとして、そこが直接的にバレなくても
間接的にバレる。一定額の金銭を支払った側にも申告の必要があるからだ。
それに有名企業が関わっているというから猶更だ。
にわかには信じられんなぁ・・・表側はそう見えるだけで、裏ではちゃんと
やってるんじゃないか?と思ったが、話しているその人も
話しを盛っているようにも聞こえなかった。
さらに、何回か見たことがあるだけで真偽は不明だが
従業員の方の何人かは、知的障碍者かも知れない。
との事だった。
30年も40年もそれなりの下請け仕事を無申告でやってきて、
バレないはずが無いと思う。
当局が何かそれなりの理由で見過ごしているのかも知れない。
一瞬障害者の受け皿を潰さないためか?とも思ったが
恐らく違うような気がする、もっと違う何かがあるんだろうけど
自分にはわからなかった、とにかくすごいなと思った。
適格請求書制度が始まってどうなったかはまだ知らない。
それでも闇で続けているのなら、使う方も大したもんである。
今度出会うことがあったら、その後を聞いて見ようと思う・・・